デッサンとかいらなくね?に答えてみる。
よくイラスト描くためにデッサンなんていらなくね?と真しやかに囁かれていますよね。僕もそう思います。が、なぜ必要なのかをお答えします。
それは絵は文字であるからです。
は?絵は絵だろ文字じゃねえよ。馬鹿か?
と思ったそこのあなたへ、完全に間違ってますんで耳かっぽじって聞いてください。
絵が文字というのはつまり、絵はビジュアルを介したコミュニケーションであるということです。
デッサンをするということ
先ほど、絵は文字であると言いました。では、文字というのは何のためにあるのかというと、人とコミュニケーションを取るために存在しています。伝えるためにあるのが文字です。
ではデッサンとは何かデッサンは字です。
また
「はぁ?スピリチュアルも勘弁してくれ」
と思っていると思うので、文字で説明します。
おはよう と書かれています。
はい。それだけですが、どちらが綺麗で読みやすいですか?
僕は打ち文字の下の方が綺麗で読みやすいと思います。
では絵において字が綺麗に相当するのが何処にあるのかを考えると、伝えたい物の形や光の当たり方が如何に伝わりやすいかということになって行きます。
それだけ?と思うかもしれませんが、それだけです。
だって、この汚い字でもおはようって読めますよね?(読めてくれ)
汚い字でも物事を伝えることは可能なんです。絵も同じです、デッサンなんてしていなくても拙い絵であっても伝えることはできます。
どっちも王将のテイクアウトの箱を表現した物です。
餃子が入っているのはどちらですか?と言われるとどっち選びます?
明らかに右ですよね。左は空箱かもですし。そもそも開けてないじゃん!
つまり正確に形を描けても伝え方が悪ければ無駄なこともあります。
しかしながら、なぜデッサンが絵を学ぶにおいて重要視されるのか。
それはデッサンが前述のように絵における字に当たるからです。
皆さん文字の書き取り練習したことありますか?
こんな感じの、おそらく小学生低学年の時によくわからずやったと思います。
これが字を学ぶためのはじめの一歩だったと思います。
絵も同じです。学ぶためには何かをなぞることから始める必要があります。
もちろん、文字は機能としては伝わればいいので、汚い字のまま大人になってもよほどのみみず文字でなければ生きていけますし、メモ程度なら問題はありません。
絵も同じで、最初は何かを模写したりデッサンするでしょうが、何処かで飽きて練習はしなくなります。そのまま何か伝えたいことを絵で表現することも出来るでしょう。
じゃあデッサンなんて最初だけ齧ってあとは好き勝手やればいいかと思うかもしれませんが、そうではなく字を覚えたら次何をするのかというと、文章を読むことです。
見た文字列の並びから意味を読み解くわけです。
絵描きがなぜデッサンをしろと言われるのかというと、最低限の文字を読めるようになれと言われているのと同義だと思っていいです。
文字が書けて、文章が作れるのは文章を読めるからです、読めるから相手の意図も伝わるし、想像もできるわけです。
何か絵や物を見た時にそこに何が書かれているのか読み解く力のことをデッサン力だったり観察力だったりと呼んでるわけですね。
イラスト描くのに結局デッサン必要なん?
デッサンは文章を構成する文字の本の一つに過ぎません。
そこに何が書かれているかを読めたとて、それはそれです。
デッサンを学ぶことでイラストが上手くなるのかというとはっきり言ってNOです。
デッサンはあくまで、文章が読めるようになるための練習なので。
文章読めたからって小説家になれるわけではないですよね。
自分が伝えたいことを魅力的にするというのは、つまり伝わりやすさが高いってことなので、デッサンで得られる文字よりも伝えやすい別の言語の”文字”を学んで読めるようになっているだけなんです。そして文字を学ぶためには一度なぞる必要があるんです。
ここまで読んでくれた方は、絵が文字であるということがわかってくれたのかなと思います。
どんな事柄も文字と同様伝えるという機能を持つならば、その文字を読めるようになるためにまずは書き取り練習をして、書かれた文章の意図を理解できる様になる必要があるってことです。
まとめ
・絵は文字で、デッサンは絵に書かれた字を学ぶこと。
・字を学ぶのが重要ではなく、文字を読めるようになることが大事。
・そして字の読み書きができても、魅力的な文章かどうかはまた別の話。
ということで、身の回りのものや上手い人のイラスト、人体解剖などなど色んな物を読めるようになるためにデッサンやスケッチ、クロッキーが存在しているって感じですね。いろんな物を読めるようになっておくと、幅が広がって自分に必要なものもわかるかもしれません。